こんばんは康太です。
私は大阪・神戸で女性の性に関するカウンセリングや性感マッサージ・中イキ開発活動を行っています。
今回は女性からお問合せの多い、セックスの挿入時に痛みを感じる「性交痛」について考えていきたいと思います。
日々のセックスで挿入に痛みを感じてしまうと、「セックスが好きになれない」「挿入が怖い」「彼氏に嫌われるんじゃないかと不安に思う」というお悩みのご相談を頂きます。
この記事を読んで頂けると、どうして性交痛を感じてしまうのか、どうやったら解消されるのかとご自身を知ってもらえるキッカケになればと思います。挿入時の痛みでお悩みの女性がいらっしゃいましたら、お付き合いよろしくお願いします。
性交痛の種類は大きく分けて2つ
性交痛の種類は大きく分けて2つあると言われています。
1つ目は「身体的に原因がある場合」です。経験が少なかったり、入口が切れやすい体質など痛みを感じやすい女性。また、奥を突かれて痛いなどの物理的な痛みです。
ただ注意点としては、腫瘍や炎症など膣内に良くない原因が潜んでいる場合もありますので、可能性が疑われる場合は、病院での検査・治療が必要となります。
2つ目は「精神的な要因がある場合」です。
心理的なものにより起こる性交痛です。膣の入口が切れているわけでもないし、治療すべき問題点も見つからない…でも痛いし怖いという方は精神的な要因があると考えられます。
性交痛の多くの場合は「物理的と精神的」の複合が要因
これまでご相談頂いた私の経験上では、挿入時の痛みの原因は「身体的と精神的の複合的な要因が混ざり合っている」状態なことが多いと考えています。
セックスの経験を積んでいれば、痛みが自然と解消する場合もありますが、実際に痛みが出ている場合には、「慣れ」とか「我慢」で解決できる問題ではなかったりするのです。
また、パートナーが女性の性交痛の痛みを考えてくれない・軽症されてしまう相手の場合には、痛みから不安、不安から恐怖へと変わっていく場合があり女性にとっては深刻な悩みになっていくことも少なくありません。
挿入が痛いと思い込んでいる?
難しい話になりますが、私たちの記憶は、脳の神経細胞に無意識の領域に保存されています。そして、無意識は作られたイメージと実際に体験した記憶の区別をすることはできないらしいのです。
どういうことかというと、「セックスで挿入されてるから痛みが出ているのか」、セックスというイメージが痛いと認識させているのか」、どこまでが事実でどこまでが思い込みなのか区別できないということです。
ですので、性交痛の原因は身体・精神2つの要因が混ざり合っていると考えるのが自然だということになると思います。
では挿入時の痛みを解決するにはどうやったらいいのでしょうか?
挿入は痛くないと上書きする
挿入に痛みが出ているのはどうかは、正確にはわからないわけですから、セックスの挿入が痛くないというイメージで上書きしてしまえば性交痛は解消されることになります。
なんだか強引だな。。。。と思われるかもしれませんが、スパンキングなどに代表されるような緊縛・SMプレイが好きな女性は「痛い=気持ちいい」という錯覚に陥っています。
怪我をするような状態は絶対にダメなのですが、痛いを緩和することはイメージを上書きさせることでセックスが楽になります。そしてセックスが楽しくなってくるはずです。
では上書きするためには、自分に起きている痛みがどのようなものなのかを把握して、その対処法を知っておきましょう。
挿入時のよくある痛みの状況と対策
膣の入口が切れて痛い
<状況>
膣の入口が切れて痛みが発生している場合があります。
セックス後に「ヒリヒリ」とした痛みが残るので分かりやすいと思います。
単にヒリヒリする痛みだけの人もいますが、出血してしまう人もいます。
はじめてだったり、経験数が少ないと入り口に柔軟性がないのは当然です。
<対策>
出来るだけ切れないように、リューブゼリーのような潤滑油を使って挿入してみて下さい。
男性には挿入をゆっくりしてもらい、大きく動かさないように協力してもらいましょう。
奥を突かれて痛い
<状況>
挿入で深く奥を突かれると「ズンズン」と内臓を揺らされるような不快感や、軽い打身のような痛みでる場合があります。
まずは奥の粘膜の緊張状態による原因だと考えます。
奥の不快感や痛みは、身体的に奥を突かれることに慣れていない場合や準備が整っていないことで発生することが多々あります。
膣内が狭いのが原因だと考える方もいらっしゃいますが、男性器のサイズがよほど大きかったり、極端に膣内が狭い以外は、膣の柔軟性があればカバーできること考えられます。
<対策>
気持ち良さを知らない女性にとっては皮膚粘膜を強く突かれると内蔵に響いて痛みを感じるのは冷静に考えると当たり前ですよね。
男性の協力を得て膣内をほぐすということに注力してみてください。
ほぐすというのは強引にマッサージするのではなく、指と言葉で緊張をほぐすというイメージです。
膣奥の粘膜の緊張状態がほぐれてくると奥の痛みは軽減されてくることも多いです。
摩擦が痛い
<状況>
性交痛で一番多いタイプだと思われます。
原因はずばり濡れていない状態での挿入で動かされるからです。
<対策>
潤滑油を使ったりするのがいいですが、前戯に時間をかけてもらうことも解決方法です。
小陰唇の巻き込みによる痛み
<状況>
女性器の外側のヒダである小陰唇を巻き込んでしまうことで、皮膚が引っ張られる状態で痛みを感じることがあります。
<対処法>
挿入時に小陰唇を巻き込まないように男性に協力してもらいましょう。
多少巻き込んでも気持ち良さが勝てばそこまで気にならなくなる場合もありますので、神経質にならないようにすることも大事です。
男性器が大きすぎて痛い
<状況>
今までのパートナーは一度も痛みを感じたことないのに、現在のパートナーだけ痛くて、しかも相当な大きさがあると言う状況。
マレだとは思いますが、外国の方とお付き合いしている場合はあるかも知れません。
<対処法>
潤滑油を利用することがオススメですが、それでも無理な場合は実は対処法がないと思われます。挿入なしのセックスというのも一つだと思いますが、本当に稀だとは思います。
よくわからないけど痛い
<状況>
痛いという事実よりも痛いかもしれないという不安や恐怖心でなかなか解消できない、セックスを前向きに考えられないということが1つの要因です。
もしくは、実際に痛みがあってもどこが痛いのか女性自身がわからなくて困っているという状況もあるでしょう。
<対応策>
病気ではないかと気になる方は病院での診察をつけるのもいですし、性交痛に詳しい人に相談するのも一つの方法です。
性交痛は実際に膣内に痛みを感じていると言うこともありますが、実際は痛いと言う記憶が痛みを引き起こしている場合も少なくありません。
原因をひとつひとつ潰していきましょう
挿入時の痛み改善の取り組み方
これまでお話してきたように、挿入時の痛みを改善していくためには環境やメンタルも重要です。
セックスに対してどのような気持ちで望んでいけばいいのか、パートナーさんに強力してもらったらいいのか、上記のおさらいを含めてまとめていきます。
1.カラダ全身をリラックスさせるための環境づくり
なによりもリラックスすることが1番大切です。リラックス状態になっていない身体は自然と力が入ってしまっていますので、気持ちと言う感覚を受けづらい状態になっています。少しでもリラックスすることによって気持ちを受け入れる準備をしておきましょう。
セックスする前にゆっくりお風呂に入ってカラダを温めたり、可能であればパートナーと一緒に入ってスキンシップやリラックスムードを作るようにします。
冬場は特にカラダが冷えないように部屋の温度は十分に注意しましょう。
少し寒いくらいでしたら、少し暑いくらいの方がマシなので汗をかけばOKくらいのつもりで温度調整しましょう。
部屋の明るさは暗めです。明るくても平気な女性もいらっしゃいますが、基本的には暗くしてアイマスクをして真っ暗で集中できる環境を作るもの良いです。
また個人差がありますが、とても緊張しやすい人であれば、少量のお酒を飲むのも一つの方法です。
2.カラダや膣内を時間をかけてほぐす
環境が整ったら、カラダの緊張を時間をかけてほぐしていきます。
パートナーさんとハグやキスを時間をかけて行ってみたり、協力的な男性であればマッサージなどで物理的にカラダをほぐすと効果的です。
そして愛撫はゆっくりじっくり時間をかけて膣内をほぐすようにしてもらえると緊張状態から徐々にリラックス状態へと改善されていくはずです。
3.小さい気持ちいいを積み上げる
ほぐれた後に「小さい気持ちよさ」が出てくれば、挿入できるチャンスがめぐってきていると考えていいと思います。でも焦りは禁物です。
すぐに挿入したりせずに、小さい気持ちいいを積上げていくように愛撫を続けていきましょう。
どの段階で挿入していくのかは状況によりますが、ハグやキスがスタートだとすればそこから30分以上目安にして挿入にトライしてみるのも良いと思います。
4.中規模の気持ちいいや、大規模の気持ちいいを引き起こして記憶の上書きをする
挿入が上手く行っても、動きすぎたりせずに挿入時でも小さな気持ちよさの積み上げをおこなっていくようにしましょう。
小さな気持ちよさが中規模、最終的には大規模の気持ちよさに変わっていくことで記憶の上書きに成功することになると思います。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか。
挿入時の痛みは悩んだり考え込んでしまうと逆に上手く行かなくなることもありますので、簡単そうで難しい問題かもしれません。
ですがゆっくり焦らず前に進めて行くことで、疾患のあるような状況でなければすべての方が改善できると私は考えています。
よくよく考えてみると子宮や膣は女性が出産するときに赤ちゃんが通過していくように設計されているはずですので、膣は大きなものが通れるほど柔軟にはできているとも考えられると思います。
「男性器くらいは余裕なはずだ!」と気楽に考えてみるのもいいかと思います。
私は男ですので、本当の女性の気持ちはわからないかもしれませんが、ゆっくり丁寧に心と身体をほぐしていくことで多くの方は改善されましたので、この記事を参考してもらえると嬉しいです。